【建物の強さは工法で決まる】地震に強い木造の家:ハウスメーカー一覧

老後の資産運用として借家を建てる場合、コストが抑えられる『木造住宅』はローンを抑える意味で魅力的です。しかしここでも、いつ襲って来るのか分からない巨大地震に耐え得る家でないと、ローンを返すどころの話ではなくなってしまいます。

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目次

木造の家は躯体をどれだけ強化できるかがポイント

↑ 上の記事で解説しました通り、木造の家では、『躯体 (=建物自体のこと)』をどれだけ強化するかで、地震への強さが決まります

『躯体 (=※建物自体のこと) の強さ』イコール『地震への強さ』です

建物とは = 基礎・構造材・基礎や構造材との連結材からなるものです

『耐震等級3』を獲得しているハウスメーカー

上記躯体の強さを示す数値としては、以下を確認してください。

『耐震等級3』を獲得しているハウスメーカーを選ぶ

この『耐震等級3』については、歴史を追ってご説明しましょう。

1995年阪神淡路大震災】発生
多くの木造住宅が倒壊する
2000年建築基準法が改正され、木造住宅における耐震基準が変更となる
追って、『耐震等級1~3』が設定される
2016年【熊本地震】発生
『耐震等級3』の建物の大部分が被害なしという結果が示される
巨大地震と木造住宅強化の関係

以下に記すハウスメーカー (住宅展示場に出展しているハウスメーカー) はいずれも『耐震等級3』を獲得しています。

しかし『耐震等級3』を獲得しつつ、用いられている工法は大きく3種類に分かれます。

ということで、各ハウスメーカーの工法の違いを見ながら耐震について考えて行きましょう。
順番は、開発された順に並べてあります。

軸組工法 (じくぐみこうほう)

軸組工法とは … 柱(=縦の構造材)に梁(=横の構造材)を組み合わせて建てる工法です。そこに筋交い(=斜めに入れる構造材)を入れることで躯体を強化します。

日本に従来からある工法で、最も多く用いられているものです。

軸組工法は多くのハウスメーカーが用いている工法ですが、使用する木材の種類や太さ (面材など) で強度に違いが出て来ますので留意しましょう。

軸組工法が主流のハウスメーカー

・アイ工務店
・アキュラホーム
・木下工務店
・タマホーム
・桧家住宅
・福工房
・古河林業
など

2×4・2×6 (ツーバイフォー・ツーバイシックス) 工法

2×4・2×6工法とは … 枠材に面材を緊結させ「壁」をつくり、その壁を組み合わせて家をつくり上げる工法です

『軸組工法』は点で躯体を支えるイメージ
『2×4・2×6工法』は面で躯体を支えるイメージ です

こちらは在来の『枠組工法』に対し、海外で生まれ輸入された工法です。

面で躯体を強化することから、『枠組壁工法』とも呼ばれます。

『2×4工法』と『2×6工法』という名称は、使用する木材の大きさの違いから付けられました。

2×4工法 … 厚さ38mm × 幅89mm の木材を使用する
2×6工法 … 厚さ38mm × 幅140mmの木材を使用する

※追記『軸組工法』で使用している木材105mm×105mmの角材

2×4・2×6 工法を用いているハウスメーカー

・一条工務店
・ウィザースホーム
・スウェーデンハウス
 など

さてこうした『2×4・2×6工法』を用いつつ、更なる特徴や工夫を加えているハウスメーカーがあります。

ミサワホーム

木質パネル接着工法

これは何かといいますと、

木質パネル同士を、高分子接着剤やスクリュー釘、接合金物によって強固に『面接合』し壁面4つ+床面+屋根面からなる6面体を造ることで家の躯体を強化する方法 です

6面体で固める工法は、4つの壁面で固める『2×4工法』を更に押し進めたものと言われ、『モノコック構法』と呼ばれています。

また、使われる『接着剤』の開発には日本の木質構造の第一人者である梶川久光教授が関わっており、ミサワホームのこの工法は、劣悪環境極まりない南極基地の建設にまで採用されています。

三井ホーム

前述のモノコック構法を別の形で採用しているのが三井ホームです。

プレミアム・モノコック構法

これは前述したように、

2×4工法を更に押し進め、4つの壁にプラスして、屋根と床を合わせた6面体で家を固める構法のこと

です。

木材を組み合わせて作られたトラスフロア

この構法を実現するために、各階の床には木材を組み合わせて強度を増した『トラスフロア』・屋根には『ダブルシールドパネル』いう構造材を使用しています。

またこのプレミアム・モノコック構法によって、※震度7を連続60回という耐震実験にも耐え抜く、という結果を出しています。

※ このような耐震実験は、大手の会社は軒並み実施しています。

木造ラーメン工法 (住友林業)

『ラーメン工法』とは、基礎の上に垂直に柱を立て、そこに水平に梁をかけることによって建物を支える建築法のことです。こうして造られた枠が家全体を支えるというイメージです

※「ラーメン」とはドイツ語で「枠」を意味し、「枠」を形成するには各節点で部材が剛に接合されている必要があります
※ 従来から鉄筋コンクリート構造で採用されている工法です

この『ラーメン工法』は住友林業にて採用され、以下のように呼ばれています。

ビッグフレーム構法

木造において『ラーメン工法』を可能にした『ビッグフレーム構法』とはどのようなものかといいますと、

一般の柱の5倍以上もある『ビッグコラム』

軸組工法の一般的な柱の太さが105mm角であるのに対し、560mm幅の『ビッグコラム』というものを、適所に使用しています

更に、

接合メタルタッチ

柱と梁・柱と土台の結合は、構造材に埋め込まれた金物を直接結合させる形で行うので、強力に固定・接合されます
『接合メタルタッチ』

このような形で木造でありながら『ラーメン工法』を実現させ、耐震性を強化しています。

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工務店でも3種類の工法を用いています

地元の工務店でも『軸組工法』はもちろん、『2×4、2×6工法』・『ビッグコラム様のもの』を、用いるところは用いています

ただ、資金上”一戸建てを使っての耐震実験の実施”などはできませんから、追究力には限界があるかと思います。

また、『耐震等級3』を獲得しているかどうかも確認したい点です。

一方で、家を建てるには予算的な縛りもあるので、

ハウスメーカー 対 ハウスメーカー

という見方と同時に、

各ハウスメーカー 対 巨大地震
各工務店 対 巨大地震

という見方で、『巨大地震に打ち勝つ家を建てる』ことを目指していけたら良いな、と思います。

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