【西城秀樹『サンタマリアの祈り』】は秀樹の5分間のミュージカル

デビューして早や8年。薄々感づいていた秀樹の歌のうまさ、歌の上達振りが圧巻のスケールで展開されるのが本曲。秀樹の表現力は「ソング」という域を飛び越えて「ミュージカル」の域にまで到達してしまうのであった(感嘆!)

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目次

『サンタマリアの祈り』

第31回紅白歌合戦での『サンタマリアの祈り』

「サンタマリアの祈り」は、1980年10月5日にリリースされた35枚目のシングルである。
秀樹25歳。

作詞:なかにし礼/作曲:川口真/編曲:服部克久

作詞者 なかにし礼が秀樹の楽曲を手掛けるのは初めてだ。
彼はどちらかというと沢田研二の楽曲を手掛けていて、同年の1月には沢田のために『TOKIO』を作詞している。

なかにしは秀樹に、非常にドラマティックで、あたかも戯曲であるかのような物語性に富んだ詩をプレゼントする。← パラシュートを背負って大都会を見下ろすぶっ飛んだ詩を書いた人とは思えな~い @( ;∀;)@

正統派の、秀樹固有の「劇場型歌唱」(← 15曲目『白い教会』以来、封印していました~)を呼び覚ますような、美しく悲しいストーリーに酔える歌詞なのだ。← 待っていましたぁぁぁ @( ;∀;)@

オーケストラをバックに

見返り秀樹 1

オーケストラをバックに歌える歌手はそういない。
秀樹はその数少ない歌手の内の貴重な1人だ!

この偉大なる『サンタマリアの祈り』も堂々、オーケストラ編成をバックに歌い、語り、歌い上げる。

ドゥララララララァン ← ドラムロール入ったぁ @(T-T)@
ヴァイオリンのもの悲しいメロディが情感たっぷりに流れ、
そのメロディを静めるようにハープとギターが受け継ぎ、秀樹歌い出し~♩

【1番 Aメロ】
くちづけでー 君のや・まいぃをー
吸い取ぉってあげよう ぼくーの胸にー
(ここでハープがはいるんだよ~美しいっ!)

しっかりと強弱を付けたバラードなので、非常に細やかなウィスパーボイスで歌い出す秀樹。

『サンタマリアの祈り』はライナー・マリア・リルケが書いたのでは?← っていう位に美し~ @(T-T)@
くちづけで」「病を」「吸い取(る)という発想が、王子秀樹にぴったりなのだ。← 私の看病もその方法でお願いします @(∪👄∪)@ ← 怖い

しかし、甘美に始まるこの歌のヒロインは、歌中で亡くなってしまうのだ。

救い方に悲しみが止まらない

見返り秀樹 2

さて、ここで秀樹は何とか彼女を救おうとするのだが……

【1番 サビ】
サンターマリ―アー
ぼくのー命ーをー ここにげますーーー(圧巻のロングトーン)
どうぞーぁってー下さいー

止めて~ @(;_;)@
私たちは、苦境に立ち、懸命に命まで捧げようとする秀樹に、もっのすごく弱いのですーーー ←負けずにロングトーン

【2番 サビ】
サンタ・マリーアー(潰し声入り♡)
何か・いけなーい―ことを・このぼくがぁぁぁぁ
したと・言うのでーーーしょうか
す・く・い・たぁまぁえーー命・捧げーますー
何でぇもぉしまぁすーー何でも・しまぁすー

うわああああ、
秀樹、そんなに自責の念にかられないで!
こちらこそ、こちらこそ、
何でぇもぉしまぁすーーー @(>_<)@
何でも・しまぁすーーーーー @(;_;)@ ウルウルウルウルッ!

…… と、切なさで胸がいっぱい。
秀樹に引き込まれて、身も心も劇場の観客席へと誘われていくのだー

大サビ

見返り秀樹 3

ここから更にドラマを膨らませられるのが秀樹。← 既に感動の頂点を歌っているのに!← 神だから
圧巻の大サビだ。

【大サビ】
今あぁおいそぉらにーーー鐘はぁ鳴りわーたるー
鳩は・だれ飛ぶーーー君よー目覚めてーーおくれ
あー・いー・のー・ーたぁはーーー
ひとり・ひとりぼぉっちーではーーー
うたえーはしなーいーたえは・し・なーいー
サンタ・マリーアー
サンタ・マリーアー

サンタマリア

ここ大サビに至っては、圧巻の腹式呼吸。
桁違いの肺活量6000cc

大容量の声量でカンツォーネのような迫力を持って歌い上げる。

愛情と悲しみの真っ只中にある大サビの始まりが、「青い空」「鐘の音」「からなる情景描写というのも、物語性に富んだ秀樹歌唱ならでは。
しかも「だれ飛ぶ」の「」に潰し声を入れることで、強い悲しみをも同時に表現してしまうのだ。(以降、赤文字は潰し声です)

更に凄いのは、この「激情=激唱」をスッと抑えていくところ。

たえは・し・なーいー」の「」で、もの凄い慟哭の潰し声を炸裂させながら、「し・なーいー」のかすかなかすれ声に持っていく。← このすご技をこんなにも自然にできるのよ!@(T-T)@ 神だから

更に、最後の「サンタマリアは吐息まじりのささやきになるだ。← サンタマリアに改名したいわ~ @(//_//)@ ← 似合わな〜い
悲しみの静かなランディング。

かくも、感情を乗せ、ドラマティックな歌唱ができる人間は、秀樹をおいて他にはいない

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5分間のミュージカル

コミックから抜け出したアンドレ・グランディエ

歌い始め、体をねじり後ろを向いていた秀樹が振り返ると、それはもう生きるアンドレ・グランディエ。← オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェとともに、世界史にて本気で暗記した私たち~

「愛の十字架」「白い教会」につづく教会を舞台に、恋人の死に臨む青年を歌いきる …… というか演じきって、まさしく1人ミュージカルを出現させる歌唱力。

この息を飲む歌唱力によって秀樹は、『第22回日本レコード大賞 金賞』・『第11回日本歌謡大賞放送 音楽賞』を受賞するのであった。

それでは行きましょう。アンドレチックな秀樹のヘアースタイルにもご注目。
西城秀樹で『サンタマリアの祈り』です。どうぞ!

↓ @(//∀//)@ 世界で1番白いタキシードが似合うのは、秀樹

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