観て来ました!プロスケーターとなった羽生くんのアイスショー”RE_PRAY”をー。今回は、本公演のセットリストと各プログラムの内容を、簡単にご紹介致します。なお、文中の敬称は省略させて頂きます。
セットリスト
まずはこの度のセットリスト(セトリ)と簡単な紹介文を上げておこう。
なぜなら羽生は(← なぜいきなり呼び捨てにするんだー!く…癖です @( ;∀;)@ スミマセン💦← たわけ者め!)、競技時代に滑ったエキシビションのプログラムを含め、プロ転向後も意欲的に新プログラムを増やしているからだ。
そうしてそのどれもが、
『ちょ、待てよ、これ世界で滑れる人何人位いるの?』(← 羽生くんだけかも~ @( ;∀;)@ ありゃま)
とビビる位に高難度で美しいのだ。
以下、報知新聞社提供のセットリストを置いてゆこう。← わかるね?@(//∀//)@
『いつか終わる夢―original―』(22年プロローグ)
2022年、初の単独アイスショー『プロローグ』にて披露。
『ファイナルファンタジー10』の楽曲を使用している。
羽生自身が初めて振り付けたプログラムである。
コンセプトは「クールダウン」。
「クールダウン」とは
ウォーミングアップの逆の動き。
スケートでは最初は徐々にウォーミングアップを行い、ジャンプ等の本格練習に移り、最後は再びゆっくりとした動きで体を整える。この最後の一連の動きを「クールダウン」という。
元々は五輪2連覇のあとに4回転半という夢を、また改めて設定して、追い求めてきました。(中略)ISU公認の初めての4回転半の成功者にはなれませんでした。そういう意味では終わってしまった夢かもしれません。なんかそういう意味で、いつか終わる夢、…… (中略) ……
自分の心の中のジレンマみたいなものを表現したつもりです
2022年11月4日 スポーツ報知のインタビューより引用
負といえる体験をも「芸術」として昇華していく姿勢に感銘を受けるプログラム。
『鶏と蛇と豚』(新)
本アイスストーリーのための新プログラム。
椎名林檎の楽曲を使用している。
テーマは「真っ直ぐ」。
『鶏と蛇と豚』に込めた想いは、「真っ直ぐ」っていうのがテーマとして一番根底にあって、フィギュアスケーター的にはその真っ直ぐだけで表現するってこと自体がまず異質なんですけど、スケートだからこそ出せるものと、僕が今までまだ演じたことがないような振り付けだったりとか、映像と照明と含めた演出があってこそ見えてくる真っ直ぐな世界観みたいなものを何か表現したいなっていうのが、『鳥蛇』の一番根底にあるテーマですかね。
YouTube 羽生結弦『鳥蛇』について語る より
この「真っ直ぐ」がレーザービームとプロジェクションマッピングによってサアッと氷上に描かれる。
その「真っ直ぐ」の範囲の中だけで、滑って且つ魅せるのだ。← いうまでもなく天才 @(//_//)@
グロテスクの直前で芸術にとどまる独特の動きは癖になりそうだ。
以下、『鳥蛇』を練習中の羽生の感想だ。
正直、陸上でやった時の方が、最初うまいなって思ってて僕は。
YouTube 羽生結弦『鳥蛇』について語る より
最初、陸上で先生に振り付けをしてもらって、鏡の前で何回も何回も練習をしていく中で、その質感が氷上で全く出せなかったんです。
すっごく難しくてどうしようって思ってすごい練習しました。
「陸上でやった時の方が、(氷上よりも)最初うまいな」って苦悩する羽生くんに驚愕だ。← みんな陸上での方が動きやすいのよ~ @( ;∀;)@ 羽生くんだけよ、氷上での方が動きやすいの。
『デス・ノート』のデュークっぽい姿で、華麗な「真っ直ぐ」を独特の振り付けで滑るよ~
阿修羅ちゃん(23年GIFT)
2023年2月26日、『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 GIFT at Tokyo Dome』で初披露。
人気曲を氷上でキレッキレに踊る姿は圧巻。
後に陸上でもANAの機長服を纏って、やはりキレッキレに踊ってみせた。← なに、この陸上での方が難しい感~ @( ;∀;)@
『MEGALOVANIA』(新)
本アイスストーリーのための新プログラム。
アンダーテイルの楽曲を使用している。
コンセプトは「スピン」と「エッジ音」
「スピン」だけで見せるプログラムって無いのかなって考えたら無くて、じゃあコンセプト「スピン」で行こうかっていうのが、まず選曲の前にありました。選曲するにあたって「スピン」で見せていくカッコよさってなにかなって考えた時に、この楽曲だったらスピンじゃないとこの世界観表せないなって結びついたのが『MEGALOVANIA』でした。
YouTube 羽生結弦『MEGALOVANIA』ついて語る より
…… (中略) …… 『MEGALOVANIA』っていう楽曲自体が、一人のボスと戦う時に使われる曲なんですけど、そのボスと戦う時に、最初無音で必殺技を繰り出すっていうところがあって、その無音なんだけど、SE(サウンドエフェクトの略。効果音のこと)だけ響く効果音だけずっと続いている。で、そこから『MEGALOVANIA』が始まって、戦闘が始まっていく
さて、上記「無音」「SE(サウンドエフェクトの略。効果音のこと)だけ」のところに何を入れるか?というと、それが、会場中に響き渡る羽生のエッジ音だ。← びっくりする程でかい音!@(゚∀゚)@
フィギュアスケートってまあ表現している世界っていうか、割と華々しいものが多いので、その生々しさみたいなものってあまり感じないことが多いんですよね。だからそのエッジの音の迫力みたいなものを、ちょっと感じてもらいたいなっていうのがまず一つ、
YouTube 羽生結弦『MEGALOVANIA』ついて語る より
会場で全員に音を聞かせ切るぐらいの音を出すってすごく難しくて、最初マイクつけて滑るかってことも考えたりとか、録音したものにあてて滑るかとか、…… (中略) …… いろんな方法を相談した中で、じゃあ、生音で会場中響かせようかみたいな、
YouTube 羽生結弦『MEGALOVANIA』ついて語る より
「簡単に言ってくれるじゃねえか」みたいに僕は思っていたんですけどー。
本当に、「音」にびっくり!
これは実際に聞いてみないとね~
黒の戦闘服の羽生くんがエッジを効かせて、まさしく魅せてくれるのだ。
『破滅への使者』(新)
本アイスストーリーのための新プログラムであり、目玉となる超難度・超絶技巧のプログラム。← ひぇ~ @( ;∀;)@ これで3度めの金メダル取れるよ~……というプログラムだ!
『ファイナルファンタジー9』に使われた楽曲を使用。
テーマは「ジャンプ」でいいよね~ @(/ω\)@ 凄かった!!!← テーマはこの感動猿が勝手に決めました💦
競技時代と同じように6分間練習が入ったよ~
ここでついにトロントから現地入りしたプーさんティッシュも登場!
このプーさんティッシュは、2017年の世界選手権をともに戦ったものだ。
2020年のパンデミックで羽生がトロントから緊急帰国して以来、離れ離れになっていたのが、今年4月、羽生が里帰りした際に、3年越しで連れ帰ってきたものである。← 詳しく取材 @(//_//)@ ← ディズニーグッズでは断然プーさん推し
もうこっちも緊張しちゃって、生唾ゴクリ、手には自然と汗かいちゃうね。
「羽生くん頑張って @(>人<)@ ← まさしくpray = 祈り」
音楽が流れると、しょっぱなから4回転サルコウ(4Sa)、4回転トゥループ(4To)と2種類の4回転ジャンプを決め、美しい放物線を描いた鮮やかなトリプルアクセル(3回転半:3A)を華麗に跳ぶ。← 席の関係上、4Saが目の前で~!@(゜-゜)@ ← 正気を保つのに必死w
圧巻は、競技会では決して見ることができない
「トリプルアクセル(3回転半:3A) + オイラー(片足のエッジから反対の足のエッジへ着地すること:Eu) + 3回転サルコウ(3Sa) + オイラー(Eu) + 3回転サルコウ(3Sa)」の5連続ジャンプだ。
(5連続ジャンプは)もちろん、試合では使えないジャンプになるかもしれないですけど、ある意味では、繰り返されるというのがリプレイの自分の中でのテーマなので、オイラー + (3回転)サルコウはすごく繰り返されていくジャンプなので、テーマにも沿って良いのかなと思いました。
2022年11月4日 スポーツ報知のインタビューより引用
@(゚∀゚)@ ← 目の前で4回転サルコウ(4Sa)を跳ばれた猿
軸が、真っ直ぐで ー 垂直に高く ー 細い。
キリキリキリッと切り込むような回転の速さとキレよ~!
神業、芸術、華麗!← 文章にしなさ~い ← 無理無理無理~ @(||∀||)@
因みにこの超絶難度ジャンプだらけの『破滅の使者』は横浜千秋楽公演で初めて、ノーミスで演技。
奇しくも、競技会目指して、ピークを合わせるように調整した形となった。← アスリート魂
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いつか終わる夢 Re;
ここからアイスストーリーは後半に入る。
まるで2つ折りのカードをパッと開いて、その折り目から右側にストーリーが移るようにー。
この前半と後半のストーリーとの関係は、表裏一体のパラレルワールドとなっている。
つまり、前半と後半はどちらも、条件が全く同じ世界なのだ。
しかし、ゲーム少年Yuzuruがスタート時に選ぶ選択枝の答えが異なるために、それに伴い後半は、前半とは違うストーリー展開 (パラレルワールド) となる。
上記「条件が同じ世界」同士ということで、前半スタート時に滑った「いつか終わる夢」が、後半のスタートでもう一度演じられる、という構成となる。
なんて完璧な再生なのだ~。← 何より、美しい「いつ夢」の羽生くんをも一回観られる~@(T-T)@ウホッ! ← こいつの席は次回は後列に……;
天と地のレクイエム(15―16年エキシビション)
松尾泰伸氏が作曲したピアノ曲『東日本大震災鎮魂歌「3・11」』を使用。
羽生自身が経験した東日本大震災への思いを表現するプログラムである。
四回転ループ (4Lo) を始めとして、ハイドロブレーディング (エッジを深く倒して体を非常に低い姿勢でほとんど水平に伸ばして滑る動作) やステップ、スピンも入り、質実ともに鎮魂の滑りを見せる。
あの夏へ(23年GIFT)
2023年2月26日、『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 GIFT at Tokyo Dome』で初披露。
映画『千と千尋の神隠し』(久石譲) 中の楽曲を使用している。
このプログラムでの衣装が、実は最も滑るのが大変そうでー。← もちろんノープレブレムなように作られていますけれど~
腰から下に、腰をぐるっと取り巻く様に、白く細長い吹き流し風の、イカの足のようなひらひらが何本も付いているのだ。← 表現~;
そのひらひらの1本1本がやや太めの吹き流しなので、羽生の長い腕に少し絡むような感じになる。
それが、動きをドラマチックに演出して良いのだけれどね!
スピンの時なんざ、このイカ足が特に良い働きをします @(//_//)@。
春よ、来い(18―19、19―20、20―21、21―22年エキシビション)
これぞ、羽生選手の美の結晶ともいえる、人気のプログラム。↑ 見よ、この演技回数を~!
この「春来い」はやはり羽生選手の美の結晶、トリプルアクセルから入る。
……ってのがfabulous、ファビアス、fabulous。← ジャンプって回数跳びゃいいってもんじゃないってことを分からせる為の入り~ @(//∀//)@ ← ジョークです;
こちらのハイドロブレーディングでは、もうね、頬を氷に付けるぐらいまでに低い姿勢。← 誰もが氷になりたいと思う瞬間
イナバウワーもたっぷり見せてくれ、希望に満ちた気持ちで溢れ返させてくれるのだ。
アンコール
アンコールの前に、羽生選手によるマイクパフォーマンスが入る。
この日は約15分も喋ってくれた!
この時の羽生選手の格好が、PE_PRAYTシャツ姿なのだ。
それまでのフィギュアスケートへの厳しい雰囲気が一挙にほぐれる。
人懐っこい笑顔で率直に語りかけて来る羽生くんがとにかくいい。
まずは本公演の達成のために尽力してくださったスタッフ、楽曲提供等の方々、協賛企業などなど、そうしてファンの方々への、感謝の気持ちを雨あられのように降らすのだ。
その時に、喋りながら思い出して、
「あっ!立見席の方々も……」
「それに、チケットを手に入れられなかった方……」と、どんどん感謝の対象が増えていくのがお茶目だった~♡ ← このマークはっ⁉
気遣いが細か~くできてしまう羽生くんには、非常に好感が持てた。
ナルシストではない ← プログラム名でもない
羽生に「ナルシシズム」は感じなかった。
西城秀樹ファンである私が客観的にジャッジして(← うっかり口滑らせ~ @( ;∀;)@💦)、羽生はナルシストではないと断言する。
「ナルシスト」のような、キャッチ―で分かり易く、人を貶める表現は広がり易いのかな?
バイアスというか、ステレオタイプというか、そういうのには陥らないようにしよう。
Iet me Entertain you(20―21年SP)
コロナ禍から実戦復帰した20年の全日本選手権で滑ったナンバー。
暗い世相を明るく、灯をともしたいと演じたアップテンポの曲だ。
3回転ループ(3Lo)、3回転フリップ(3F)、代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ: 3A)。ハイキックやエレキギター音に合わせて振り付け、ハイキックを決めた後は両膝で滑ってフィニッシュする。
SEIMEI(15―16、17―18、20年フリー)
まさしく羽生結弦の代名詞。
オリンピック連覇の原動力。
曲がかかった途端に泣くよ~。← 場内割れんばかりの歓声
TVの前で手に汗握って神に祈ったあの瞬間は生涯忘れない。
序奏とロンド・カプリチオーソ~Introduction and Rondo Capriccipso(21―22年SP)
哀しい位に美しくて大好きな曲なんだけれど、これを流しながら、本公演に辿り着くまでのメイキング、舞台裏が巨大スクリーンに流れる。
セピア色のスクリーンの中で、黙々と練習する羽生くんは、♪気絶するほど・美しーい―♪by チャー ← おい~ @( ;∀;)@!
一挙に終わらないで、余韻の残る終了も、よく考えられているなぁ、と感じた。
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クラシックの域に達した羽生結弦
自らを「アスリート」に位置付け、それにふさわしい練習量をこなす羽生。
羽生の高度な技術と類まれな美しい姿態と振り付けは、今でもフィギュアスケートの先頭を走ると言い切って良い。
しかしその一方で羽生は、競技会のルールに縛られないところ (『破滅への使者』での5連続ジャンプのように) での、技術と芸術の試行に突入している。
また、羽生の『SEIMEI』が永遠にそのプログラムをとどめるように、羽生が創り出し演じるプログラムは、一過性のものではなく、永久に繰り返し演ずるに足る「フィギュアスケートにおけるクラシック」の域へと達したと思われる。
だからこそ、今、最高のアスリートである演者の羽生自らが舞い滑る「アイスショー」は観ておく価値があるのだ。
音楽やバレエでのクラシックのように
音楽やバレエにおいては既に「クラシック」という分野が確立している。
羽生の出現によって、フィギュアスケート界にもその潮流は起こりつつある。
実はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、作曲された当初、その超絶技巧ゆえに「演奏不可能」とされていた。
しかしそれは、ウラディミール・ホロヴィッツを始めとする、技巧派であり表現力もある名ピアニストたちの出現により、繰り返し演奏され多彩な名演を歴史に刻むこととなるのである。
今羽生が生み出し続けるプログラムも、いずれはそうなる可能性を含んでいる。
しかし「羽生結弦」に匹敵する技巧と表現をそなえたスケーターにしか、羽生のプログラムを克服することはできないのだ。
…… となれば、「羽生結弦」というスケーターがそれを可能とする限り、歴史に名を残す羽生のアイスストーリーを見ておかない手はない。
「Don’t cry. Ok?」
開場を去る時、背後から聞こえて来た親子の名残惜しそうな遣り取りが、今でも私の耳に残っている。
★『RE_PRAY』を通じて羽生くんが伝えたかったことは?については、こちら ↓ です♡
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