どのようなものを延命治療というのか、費用はどのくらいかかるのか、途中で中止できるのか等、家族の抱える悩みは尽きません。延命治療を巡る病院との遣り取りは、もめ事に発展しかねない要素も多いので要注意です。
「延命治療」の中でも、患者が口から栄養を摂れなくなった際に、栄養摂取を目的として行う治療を取り上げます。
特に、病院での遣り取りについて、問題点とともにお伝えしましょう。
口以外からの栄養摂取(=延命治療)の流れ
患者が口からの栄養を摂れなくなくなった際には、次のような順番で、栄養摂取を確保して行きます。
① 点滴による栄養摂取
↓
② 経鼻経管栄養
↓
③ 胃瘻 もしくは
中心静脈カテーテル
① 簡単にできる方法から、
② より高度な医療的技術を必要とする方法、
③ 更に、手術を必要とする方法へ、と移って行くのです。
しかし、もし今が江戸時代であったなら、口から食べ物を摂れなくなった時点で、人はあの世へ行っていることでしょう。← 現代でも人間以外の生き物はそうですよね @( ;∀;)@ ← と語る猿である(笑)
口から栄養を摂れない段階まで来ると、高齢な患者の場合、ほとんど寝たきりの状態まで、体は衰弱しています。
①「点滴による栄養摂取」について
「点滴による栄養摂取」とは、腕や手の甲に点滴用の針を刺し、点滴によって血液中に栄養を流し込む方法のことをいいます。
抵抗感の少ない処置です
上記したように、口から栄養を摂れない段階まで来ると、高齢な患者の場合、ほとんど寝たきりの状態まで、体は衰弱しているものです。
- 点滴用の針を刺すという行為には、さほど抵抗感はありません(家族側)
- 患者も意志の疎通ができるくらいまでは、状態が保たれていることが多いです(患者側)
ただし、
身体拘束(点滴の針を抜かないように腕を縛る・ミトンをかぶせる など)が行われる場合は、患者・家族ともに強い苦痛を感じる治療になります。
身体拘束さえなければ、家族の素直な気持ちとして
このまま保っていかれるといいな
…… と思います。ところがー
「点滴による栄養摂取」の継続には限界があります
「点滴による栄養摂取」は長くは続けられません
治療を施す相手は「高齢者」ですから、やはり皮膚や内臓も衰えています。
点滴を続けられない理由は、以下のようになります。
- 皮膚が弱いので、点滴の針を刺し続けることに耐えられないから
- 水分を吸収する力が衰えるために「むくみ」が生じ、点滴の針を刺すことができない状態になるから
- 血管が細くもろいため、点滴を入れることに耐えられなくなるから
「点滴により栄養摂取」ができなくなって来ると、自然に医師から「経鼻経管栄養」に移行することを勧められます。
【経過】
「点滴による栄養摂取」を始めて2ヶ月ほど経つと、母は点滴の針を刺すことができなくなりました。
そこで担当の先生からは、「経鼻経管栄養」を勧められます。
【理由】
▪栄養を入れ続けないと、母の生命が危険にさらされるため
▪認知症による「衝動」が起きていたので、それを抑える薬をいれないと母が苦しい思いをするため
【判断】
そこで私は、承諾書にサインをし、「経鼻経管栄養」を入れていただくことにしました。
②「経鼻経管栄養」について
「経鼻経管栄養」とは、鼻からチューブを入れ、胃まで到達するようにし、チューブから胃に栄養を流し込む方法のことをいいます
医療的処置を2週間ごとに施します
患者の鼻から入れるチューブは、清潔を保って行かなければいけません。
2週間ごとに、内視鏡を使って、チューブの交換をします
トラブルの発生し易い処置なのかもしれません
私は医療関係者ではありませんので、↑ このように歯切れの悪い「かもしれません」タイトルになってしまいました。@(T_T)@ ← 心労の固まり
担当の先生から説明されましたところによると、
「経鼻経管栄養」はチューブの装着中・チューブの交換に際し、トラブルの起こり易い処置だっておっしゃるじゃありませんか~!@(TДT)@ ← 何かが決壊したね
以下、先生の上げられたトラブルズです
- チューブが気管に入っているため、誤嚥性肺炎を起こし易い
- 高齢者は喉の滑りが悪いので、チューブ交換時の事故が起こり易い
- 気管に異物が挿入されているため、本人に不快感がある
- (先生も処置や管理に手間がかかる)
加えて、以下のような苦痛が生じる場合もあります。
身体拘束(チューブを抜かないように腕を縛る・ミトンをかぶせる など)が行われる場合は、患者・家族ともに強い苦痛を感じます。
鼻のチューブ交換の初回は、母が暴れたそうで、面会に訪れるとそこには、顔に傷をこしらえた母がいました。
特に、鼻の傷と歯にこびりついた血が、私をぞっとさせました ……
担当の先生も大変ご苦労されたとおっしゃっていました。
けれど、交換が数回経過するにつれて、母が傷をこしらえるようなことはなくなりました。
母の場合は、身体拘束もなかったのでじきに、
先生も母の処置に慣れてくださったようだし、このまま「経鼻経管栄養」で行かれるといいな
…… と思うようになりました。
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③ 胃瘻 もしくは 中心静脈カテーテルについて
「胃瘻」もしくは「中心静脈カテーテル」とは、手術によって、
腹 もしくは 首・鎖骨などにチューブを通す場所を作り、
胃 もしくは 太い血管に直接栄養を流し込む方法です。
胃瘻(中心静脈カテーテル)には抵抗感があります
胃瘻(中心静脈カテーテル)を施すことに(私は)抵抗感があります
それは次の理由によります。
- 高齢である人間に手術を施さなければいけないから
- 寝たきりの状態の人間を生き続けさせることに抵抗を感じるから ← 胃瘻を作ると、寿命は延びる傾向にあります
移行することへの苦悩
「経鼻経管栄養」まで進むと、何かの不具合が起こり「経鼻経管栄養」を続けられない場合、次にくる
胃瘻(中心静脈カテーテル)を受け入れなければならないのだろうか?という苦悩が、常につきまといます
その苦悩がつきまとうのは、「延命治療」に、次のような大前提があるからです。
「延命治療」を始めたら(原則的に)途中で止めることは不可能に近いです
「胃瘻(人によっては経鼻経管栄養)」まではやらせたくないのに、途中で止めることは不可能に近い、という状態に陥るわけです。
@(T_T)@ ホントにもう泣きっ面にスズメ蜂 ← かなりの惨事よ@(¬_¬)@
今回は「病院で行われる延命治療の流れ」についてお話しました。
ウッホ!
「胃瘻に移行してしまうのか?」という苦悩を解決する手がかりは、次回お話いたします。キキッ!
★「胃瘻を拒否する手がかり」については ↓ こちらをご覧ください~ @(*^_^*)@
★「延命治療を拒否するタイミング」については ↓ こちらをご覧くださいませ @(_ _)@
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