秀樹の素晴らしさはライヴ歌唱の秀逸さにある。スタジオで収録したレコード・CD類には、進歩した録音技術によって修正や質の向上を加えることが可能だ。しかし秀樹の場合、ライヴ歌唱の方がその録音歌唱を上回ってしまうことも多い。ライヴでどれだけ歌えるか、がシンガーの本領であることは言うまでもない。
『Some Other Time 哀しい愛の別離』
『Some Other Time』は、イングランド出身の音楽ユニットであるアラン・パーソンズ・プロジェクト(The Alan Parsons Project)が、1977年にリリースしたアルバム『I Robot 私はロボット』中に収録されている楽曲である。
アラン・パーソンズ・プロジェクトとはその名の通り、音楽を生み出していくプロジェクトとして発足し、活動はスタジオ制作のみに限られていた。
プロジェクトは、同国の音楽クリエイターであるアラン・パーソンズとエリック・ウールフソンの2名が中心となり、その都度必要なアーティストを募る形で音楽制作にあたった。
原曲に付いている歌詞は、ポエムのような比喩表現を多用し、別れの言葉も「Some Other Time またいつか」と、やや回りくどい表現にしている。
ひるがえって秀樹の方は、一の宮はじめ氏の訳詞がストレートに別れの哀しみ伝え、「Some Other Time」は「あなたの愛を返して」という、心の痛みを訴える名ゼリフに言い換えている。
案の定、ライブでの訴求力も一段と高まった。← グッジョブ @(T-T)@!
スタジオ制作
この『Some Other Time』の元歌を聴くと、いかにもスタジオ制作と納得させられ、「なんでも実現可能な魔法のボックス」感を抱く。← めちゃくちゃ良くない言い方~ @( ;∀;)@ ← 悪気はない
何しろ歌い始めはアコースティックギターにオカリナっぽい音が入るアレンジで、フォークのようなメロディを奏でるのだ。
そのしみじみ哀しい感に浸っていると、突如ダン!とドラムの音が入りギターがかき鳴らされ、ロックな歌い上げへと切り替わる。
ギターも途中でヘンに明るいメロディを入れるなど、変則的な動きを見せる。
このような混然一体をまとめ上げて、全く違和感を感じさせない哀しみの名曲に纏め上げてしまうのだから凄いね。← さすがスタジオ制作~ ← チクリ
しかしこの『Some Other Time』。
演奏が激変するだけに、通して歌うシンガーはもっと大変!……という訳で、私たちの秀樹が登場するのだ。
しかももちろんライヴで歌いますよ~ ← ライヴ命 @(T-T)@ ← ゆづくんもライヴで見たじょ ← 自慢話;
MC
【MC】
ど~ぉ?のってる?(ワァァァァァ!)
そうか、嬉しいな。
やっぱり、僕には、みんなが恋人なのかな。時々思うんです。
…実は…ここで…皆さんに……話さなきゃいけないことがあります…(ウワ~ ← 不安のどよめき)
ごめんなさい!!!(キャー!ヤダー!)
…というのは誰かのセリフでした。
やっぱり、こういう後楽園球場でね、ショーをやっていますと、とてもそんな気分にはなれません。
これからもどんどん大きなステージをやり、皆さんとともに青春を歩んでいこうと、こう思うんです。
……『サム・アザー・タイム』
↑ 結構ベタに盛り上げてくれる秀樹が大好き~ @(♡_♡)@ ←「みんなが恋人なのかな?」しか聞こえていない〜
『哀しい愛の別離』を歌う時に秀樹は、行楽園でも大阪球場でも、ステージ中央の白い階段に腰掛ける。
【イントロのピアノ演奏】
両腕を顔の前で X に交差させ、暮れ切った天に向けゆっくりと腕を上げていく秀樹。
動作とともに、顔も天をふり仰ぐ。
こういう過程で、秀樹は非常にナチュラルに鼻の穴を見せるんだけれど、その鼻の穴まで綺麗な形で美しいのだよぉ ← 思わず太字にしちゃったよ~
【1番 Aメロ】
いつかは さびしさも消えーるだろぉぉぉぉぉ
いつかは ほほえみも戻ーるだろぉぉぉぉぉ
今回のビブラート「ぉぉぉぉぉ」は、静かな抑えた歌唱の後に入る。
そうして抑えたビブラートも、抑えたなりの安定した振幅を見せるのだ。
発声器官も呼吸も絶妙なコントロールのもとにあってこそのスゴ技ビブラートだ。
ダビデの舞
ジャッ・ジャッ・ジャーン!← ドラムとギターが入ってきますよ~♪
パラパパ・パパパー ← トランペット
ジャッ・ジャッ・ジャーン!
パラパパ・パパパー
上記間奏の間、秀樹はグッと立ち上がり、再び顔の前で X に組んだ腕を、大きな輪を描くように天に掲げる。
今度は全身を使って大きくのけぞりながらー。
秀樹「ダビデの舞」だ!
上背があり、筋肉が付いたギリシャ彫刻のような体をもってしてこそできる、ゆったりとした完璧なポージングの流れ。← 西城秀樹写真集『BODY2』6月19日発売済み!です @(♡_♡)@
こういう醍醐味がライヴなのだよ~
スタジオ制作、蹴散らした瞬間だよね~ ← 言い過ぎ
ペンライト
球場内には一面にペンライトが揺れる。
そのペンライトの波の中央に秀樹がいる。
【Bメロ 変調】
愛とは 苦しくもあり
悲しいものなのぉか
【サビ】
あなたのぉ愛をぉぉぉ 返してぇぇぇ
あなたのぉ愛をぉぉぉ 返してぇぇぇ
「悲しいものなのぉか」でぐしゃっと声を潰しながら、6000ccの肺活量にものを言わせて思いっきり歌い上げる。
Aメロの静けさとは一転し、驚くほどのメリハリを付けたドラマティックな歌唱だ。
ダビデの舞 2
1番を歌い終えると、間奏でまた「ダビデの舞」が来た――@(゚∀゚)@―→
再び足を大きく開き、腕を広げたまま、左に体をひねって体重を左前方へ。右腕をまっすぐに左上方の暗闇へ伸ばす。
ゆっくりと右に体をひねり直し、今度は右前方へ体重を移動させる。
そうしてからついに体を正面へ向けて仁王立ちだ。← 全方位圧巻の美しさだー!@(//∀//)@/📖←『BODY2』
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ライヴ
レコード制作用のスタジオと違い、球場のような大きく解放された空間に声を放つのは、さぞかし大変なことだろう。
英語の歌詞も日本語の歌詞もみな覚え、舞台を右に左に、球場のグラウンドを駆け巡りながら、ゴンドラに乗りビッグバードにまたがり、ネットをよじ登っての立体的な演出を披露しながら、歌う。
しかしこれこそがライヴなのだ!
数万の観客に囲まれ、不安や緊張に打ち勝ちながら、ファンの声援とペンライトに囲まれて歌う。
そうして次第にライヴならではの恍惚の境地へと入り込んで行く。
西城秀樹のライヴでの強靭さには特筆すべきものがある。
秀樹はライブにおいて、スタジオ録音を超越し、スタジオにはないものをたくさん出現させ、ファンを魅了した。
多くの名の知れたアーティストたちが見たいと願い、そして模倣した秀樹のライヴ。
そんな秀樹に今宵も酔い痴れましょうか。← 夜設定なんだっ@(゚∀゚)@
西城秀樹で『哀しい愛の別離』です。どうぞっ!
★ アラン・パーソンズ・プロジェクト『Some Other Time』です♪↓
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