旧ジャニーズ事務所が、2回の記者会見を行いました。あまりにも無駄が多く曖昧で混乱をきたした会見。ジャニーズ問題が解決に向かわない、その原因を探りました。(文中の敬称は、省略させていただきます。)
旧ジャニーズの記者会見
[↑ 9月7日 1回目の会見]
10月2日、旧ジャニーズの2回目の記者会見が開かれた。
この会見は、9月7日に行われた1回目の会見で語られた内容が、社会(主にスポンサー企業)から拒絶されたことを受け、見直された改革内容を発表するためのものである。
「ジャニーズ事務所」の名前の由来となるジャニー喜多川が行った行為は、強制わいせつ・強制性交だ。
加えて、ジャニーが行為を行った相手は、13歳以下の児童を多く含む未成年であることから、犯罪の悪質性は高い。
犯罪行為が行われた期間は、60年間に及ぶ。
また、この犯罪と並行して、勢力を拡大した旧ジャニーズ事務所が、テレビ・マスメディアに不当な圧力をかけるという行為も、継続的に行われた。
事務所からの脱退者や他事務所の類似アイドルが、テレビ等のメディアに出演できないようしたのである。
これらは、職業選択の自由の拘束や、独占禁止法違反に問い得るほどのすさまじいものであった。
さて、2回目の記者会見は、翌日の新聞1面に掲載された。
1面掲載は、私を大きく頷かせるものだ。
上記2件は、日本社会を大きく揺るがす性犯罪であり、事件なのだ。
例えれば、森永グリコ事件や桜を見る会、森友学園と加計学園をめぐる問題(いわゆるモリカケ事件)に匹敵する。
私たちが、衝撃を受け恐怖を感じなければならない事件だ。
それにしては、3日前の会見の内容と緊張感の無さは呆れる程であった。
芸能記者とフリーライター
[↑ 10月2日 2回目の会見 出席者]
以下に記すのが、旧ジャニーズ事務所からの出席者だ。
東山紀之(社長:57)
井ノ原快彦(関連会社「ジャニーズアイランド」社長:47)
木目田裕(顧問弁護士)
山田将之(CCO=チーフ・コンプライアンス・オフィサーに就任した弁護士)
※ 藤島ジュリー(前社長)は欠席
対する記者たちは、いつもの芸能記者かフリーライターと名乗る人々が大勢を占める。
記者たちの顔ぶれ、いくらなんでもおかしくないか。
元経営者自身が社会を揺るがす性犯罪を行った会社、である。
しかも、性犯罪の大多数はその会社(の宿泊所や育成所)を舞台とした事件。
それを、芸能記者ごときに扱えるのか。
切って返せば、このような社会的責任に瀕している会社の経営について、元タレントで付け焼き刃社長の東山や井ノ原に説明でき得るのか。
これは興味本位のおちゃらけた芸能記事などではないのだ。
1社1質問ルール(指名しないリスト付き←ただいま発覚;)
[↑ 司会:元NHKアナウンサー 松本和也]
案の定、芸能記者ほかフリーライターたちは、目端も利かず頭も回らず、しょっぱなから旧ジャニーズ事務所に主導権を握られた。
質問は、司会者から指名された1社につき1質問とする
会見が始まる前に、旧ジャニーズ側から登場した司会者と思しき人物が発したルールだ。
この会見ルールは、政治家が何かを隠したい時、突つかれたくない時に用いる日本特有のルールである。
政治家もあきれ果てたものだが、今回のような、『徹底的に追及し、細部まで具体化して納得を得るための会見』に、このルールを持ち込むのは、反則級のずるである。
しかし、芸能記者たちは、疑問にも思わず司会者の示したルールに従う。
結果、この「ずるルール」が、旧ジャニーズを不当に利することとなる。
この会見に及んでも、ジャニーズルールは健在だし、習性としてそれに従ってしまう。
今までの慣習通り。
会見に臨むメンバーの中に、真実を追究できる程の才覚を持った記者はいない。
新会社は「エージェント会社」
[↑ 東山紀之社長]
そもそも芸能記者は、取材する相手からスキャンダラスな言質を引き出すことに懸命になる。
それにより、のぞき見趣味が優先した記事が成り立つからだ。
そこには何らかの専門的な知識は必要ない。
とにかく相手に突撃して引き出す。
引き出すと言いながら、相手が言うがままの受け身な取材姿勢なのである。
そんな記者らに、東山から、被害者への補償に当たる会社とは別に、新会社を立ち上げることが告げられる。
新会社は各人と「エージェント契約」を結ぶ会社になる
「エージェント契約」とは何だ?
東山からおおまかな説明がなされるが、それ以上の知識が芸能記者たちにはない。
「エージェント契約」は主にアメリカの芸能界で発達したもので、日本では馴染みがない形態である。
突如そのような契約形態が打ち出されても、実際に成り立つのか?
東山は、そういう分野での開拓者になろうとして発言しているのか?
出資金は?コンサートやレコーディングなどの運用資金は?どこが出すのか?
具体的に追及し、明らかにしなければならない部分は幾らでもあるのに、突っ込めない。
「エージェント契約」に関する知識が、取材陣に不足しているからだ。
新会社の宣伝の場と化す会見場
[↑ 左:井ノ原快彦副社長]
そうして新会社の発言はそのまま、このように続けられた。
東山、
「今の会社の社員で、新会社で働きたい方は是非いらしてください。」
「ファンの方々には、より一層のサービスをしていきます。」← 『新会社名のファン公募』とは、そういうファンサービスの延長線上にあるものなのか?
もはや被害者おきざり、新会社の宣伝の場と化す会見場。
…… というか、旧ジャニーズ事務所の社員が横滑りするとなると、それこそ「新生ジャーニーズ事務所」になりかねない。
人間は、過去に積み重ねた経験に則って行動するものだ。
旧会社の社員の中には、ジャニーと一緒に性加害に加わっていた者がいる、との話まである。
何十年にも渡り、テレビを独占市場化してきたのも彼らだ。
東山に旧社員が集まって、彼らが新しい会社を設立できる、と考える方が無理だ。
しかしここでも芸能記者たちは黙したまま。
東山や井ノ原が繰り広げる、新会社への勧誘、宣伝を滑稽に大人しく聞いている。
怒号の飛び交う会見場
[↑ 怒号の飛び交う記者会見場]
次第に取材陣は、「1社1質問ルール」にいらいらし始める。← この期に及んで気付く
1人で何回でも質問できれば、ある記者が切り開いたテーマに沿って質問し、話題を深めることができる。
しかし、「1社1質問」では、それぞれが後に記事にしたいと思う内容を、ポツンポツンと聞くしかない。
よって、質問者が交替するたびに話題はあっちこっちに飛び、一向に深まることはなかった。
幼稚な質問も多かった。
そうしていよいよ2時間という謎の設定時間が迫り、記者たちはマイクも渡されずに勝手に怒鳴り声で質問をし始めたのだ。
井ノ原発言、
「こういう会見の場は全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子供たち、自分にも子供がいます。ジャニーズJr.の子たちもいます……できる限りルールを守りながら、ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せて行きたいって思ってますので、どうか、どうか落ち着いてお願いします」
会見の場を整理しようとする井ノ原であったが、意図せぬところで愚かしい矛盾を強調してしまうこととなる。
ルールを守らなかった会社が、おかしな会見ルールを設け、迷走のルール重視発言。
更に驚いたのは、井ノ原の言葉に反応した、記者たちの次の行動である。
井ノ原の発言に、記者たちから盛大な拍手が沸き起こる
ここにおいて、ジャニーズと記者たちの関係性が露呈する。
実は会見という場で対峙しているように見せながら、両者は「同じ穴のむじな」なのだ。
旧ジャニーズも記者たちも昔からの顔馴染みであり、
⚠️ 性被害を前に「告発の自由」「報道の自由」を奪われ、ともにジャニー喜多川や事務所の犯罪を隠ぺいし続けた共犯者 (被害者であり加害者)
そうして、
⚠️ 上記を隠ぺいすることによって、芸能活動・報道活動での利益が一致した者同士
※ このブロック内の記述には、私の推測が含まれます。
このような関係性にある者同士が一堂に会しても、有意義な遣り取りなどできはしない。
真実は永遠に見えない。
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会見に臨むメンバーの精査を
[↑ ビッグモーター社の記者会見]
次回があるとするならば、再び会見が行われるとするならば、以下のことを私は強く訴える。
会見場に出席するメンバーを精査する
ジャニーズ側に必須とされるのは、以下の2名の出席だ。
- 藤島ジュリー(性加害や法制度に反する経営を行った人物の唯一の親族)
- 白波瀬傑(キーパーソン:元代表取締役副社長として内外の経営を中心的に担い、行った人物)
取材側は総とっかえでいい。
以下の記者にご足労願いたい。
- 社会部の記者
- 経済部の記者
- 真のジャーナリスト ← ご理解を ※ その他ザコ記者は入室禁止
これらのメンバーで、幅広い専門知識の上に立った、客観的で専門的な追及を願いたい。
おっと、言い添えておくが、「1社1質問(ルール)」はもちろん無しにして、の会見である。
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