【西城秀樹】いよいよ阿久悠登場の「君よ抱かれて熱くなれ」

『君よ抱かれて熱くなれ』

『君よ抱かれて熱くなれ』は、1976年2月25日にリリースされた西城秀樹の16枚目のシングルである。秀樹20歳。

いよいよ秀樹の楽曲を昭和の２大ヒットメーカーの作詞家：阿久悠と作曲家：三木たかしが担当するという、凄いことになって行く。← お二人は個々に実績を積まれており、コンビで仕事をなさっていた訳ではありません。

今回は「西城秀樹を少年から大人の男性にしよう」という秀樹サイドの意向から、お二人が抜擢された。
この曲以降、22作目の『ボタンを外せ』まで阿久・三木コンビによる作品が続く。

阿久悠

先ずは作詞家：阿久悠
1937 (昭和12) 年2月7日－2007 (平成19) 年8月1日、兵庫県淡路島生まれ。

主な実績に、尾崎紀世彦『また逢う日まで』(昭和46年・第13回日本レコード大賞受賞）
沢田研二『勝手にしやがれ』(昭和52年・第19回日本レコード大賞・第10回日本作詩大賞受賞）
ピンクレディー『UFO』(昭和53年・第20回日本レコード大賞受賞）など。← 全部歌える、踊れるわ～い ← ヤケ気味

時代の流れを汲んでの変幻自在な作詞振りで、手掛けた作詞は5,000曲以上に及ぶ。

印象的なのは『歌謡曲』についての定義で、次のように語っていることだ。
「ポップスの音に、＂日本語の価値をあたえる＂のが歌謡曲だと思っています。」← 至言よね〜 ← 言葉を大切に扱っているという表明だね @(//_//)@ ← 阿久悠さまにタメ口聞くなー！

阿久悠氏は転換期の秀樹に、先ず３曲を作りましょうと約束している。

その1曲目が「君よ抱かれて熱くなれ」であり、
コンセプトはエロチズムだ。← 良き良き @(//_//)@ ← おいおい

三木たかし

一方の三木たかし
1945 (昭和20) 年1月12日－2009 (平成21) 年5月11日。東京都生まれ。

石川さゆり『津軽海峡・冬景色 』(作詞：阿久悠 ／ 昭和52年・第19回日本レコード大賞歌唱賞受賞) 、
五木ひろし『追憶』」(作詞：阿久悠) という阿久悠とタッグを組んだ代表曲がある上に、三木たかし単独でテレサテン『つぐない』等も作っている。

阿久悠よりも８歳年下だ。
しかし両人ともに才人であり流行作家である。
これ以降秀樹が歌唱する７曲をこの二人のタッグで作って行くのは異例のことであったろう。

大人気西城秀樹の転換期をどれ程大切に考えていたか、という重圧と責任のようなものが窺える。

前奏

「君よ抱かれて熱くなれ」のイントロって、しゃれて軽やかな感じなのよね。
↓ 以下は、かなりのスピードで再現してみてください @(//_//)@ ← もはや趣味で音を言語化しているとしか ……

ツゥルルルル―― (ヴァイオリン)
タタタタタタタタ・タタ(ハハ) タタタタタタタタ・タタ(ハハ) ← 木琴とベース＋(女性コーラス)
パッパパ・パッパパ・パッパパ・パッパパ・パ(ハー－－－－－－－)
ツァラ・ツァラ・ツァラ・ツァラ・ツァラ・ツァラ・ツァラ・ツァラ(ヴァイオリンとドラム) フッー・トララララララン(ヴァイオリン）← 演奏を再現おできになりました @(//_//)@ ？

演奏とコーラスが並行したり、
楽器の最後の一音が次の楽器の最初の一音と重なったりして、間断なく滑らかに流れて

き・み・は・今　ぼーくの胸で・ちょーおに変わるよ　秀樹歌い出し

この前奏に合わせ秀樹が、
グッグッと両肘を胸に引き付ける男っぽいアクションをするところで、まずはハートを撃ち抜かれよう。← @(//_//)@ 早っ！

@(*’ω’*)@ 「君よ抱かれて熱くなれ」の全歌詞は ↓ 以下よりご覧になれます♪

恋愛

【1番　Aメロ】
き・み・は今  ぼーくの胸で ちょーおに変わるよー
あーおざめたぁそーの羽を 薔ー薇ー色に染めー
これがしあわせーと 泣ーきながら 飛ーんでゆけーるー

「君は」「蝶」に「変」えられるのだが、「僕の胸」の中で、というのがなまめかしい。← 阿久悠の狙いにはまる @( ;∀;)@
そうして「君は」「僕」から、「薔薇色」の「幸せ」と自由を与えられ「飛ーんでゆけーるー」ようになるのだ。

ポイントは、それが彼女にとっては「泣」くほどの歓びである、というところだ。

それは「君」を「あおざめ」させ不幸に陥れている、第二の男の存在によるのだ。← 順番から行けば、「僕」が第二番目の男だけれどね～

これまでも秀樹は、楽曲の中で、数々の激しい恋愛を繰り広げて来た。
が、それは若過ぎる２人のヒリヒリするような恋愛であった。
大人や世間に阻まれ、孤立に陥るやるせない２人を、絶唱に代えて表現していたのである。

それが今回からは、そこに第二の男が絡む複雑化した状況へと変化するのだ。
にもかかわらず、軽やかな歌唱からは余裕さえもうかがわせる。

つまりこういう状況の出現、状況への処し方が、大人なのね～ ←@( ;∀;)@ 私たちも付いて行きま～す

【Aメロ　繰り返し】
そして身ーにつけた　かーなしみを　焼ーき尽くせーよー

とあるからには、この女性は今、第二の男から別れを告げられたのだろうか？
もしくは、彼女が既婚であれば、第二の男との結婚生活に不幸を感じているのかもしれない。← 阿久悠ならあり得る裏設定 @(;¬_¬)@ ← 呼び捨てにすな

恋愛対象

実はこの３曲後には、年上の女性との恋愛「ラストシーン」が控え、
更にその８曲後には永遠の名曲「ブルー スカイ ブルー」が控えている。

「ブルー スカイ ブルー」で秀樹は、(年上の) 人妻との恋愛を思いっきり諫められるのだが、
このシチュエーションは純情な秀樹だからこそ似合ったといえる。

だがしかし、時代は昭和だ @(*ﾉωﾉ)@ ← 昭和の生き証人 ← Z世代よ、羨ましいじゃろ〜？
デビューからこれまで十代同士の純愛を絶唱していた秀樹に、いきなり人妻との恋愛を歌わせるのは、いや歌うのが秀樹でなくとも、それはかなりの冒険である。

だからこそ、それ以前にファンの反応を、ある程度つかんでおく必要があったとも思われる。

阿久悠から最後の秀樹へのプレゼント『ブルースカイブルー』へたどり着くためにも、『君よ抱かれて熱くなれ』や『ラストシーン』の背景に、似通った状況をほのめかす。

伏線を貼ったのではないか？とも感じている @(//_//)@ ← これはこの人の単なる邪推です(笑)

恥ずかしがり屋の秀樹

阿久悠のエロチズム路線は、題名にも、歌詞に使われている言葉にもストレートに表れている。

ある時女性アナウンサーから秀樹は
「曲目はご自分でおっしゃってください。」と何度も言われてしまったとのこと ← @(//_//)@ 君よゴニョゴニョ熱くなれ…です…

更に秀樹が恥ずかしかったという歌詞が↓ 赤文字部分だよ♫

【1番Aメロ　繰り返し】
くーちーびるはつーかえないよ・ぼーくがふさいだー
たーめらいの　こーとばなど　無ー駄ーになるから
君は目ーをとじて　うーつくしく　あーつくなれーよー

@(//_//)@ 出だしっからこれよーーー！← 絶叫もの！

抵抗して制止の言葉を言おうとする女性に、強引に「口づけしてしまう」のでしょ @(//_//)@⁈ ← なに危険な発言してるのー？ ← 全世界配信よー！

歌うのが恥ずかしくなるほどの、エロチックなシチュエーションよね～ ← 太字にしといたわ
うらやま　生々しいわ～

男性側からの強引さが窺える情動的なこの一節。
相手は自分だと仮定して聞こう。← 怪しいアドバイス @( ;∀;)@

元祖エロかわ

しかし、これが今でいう「エロかわ」かー－－！ ← たまりませんな

秀樹は上記歌詞を「恥ずかしかった」と言いながら、曲調にマッチさせ、リズミカルにセクシーに歌いこなしている。
特に「あ」の発声は秀樹ならではのセクシーモード

き・み・はー　あ・つくなれ   あ・つくなれ ← ここで「イヤイヤポーズ」の振り付けを披露してくれます @(*ﾉωﾉ)@
抱ーきしめられてー

秀樹歌唱の凄い点は、ドキドキさせどころを、もー堪らない程にドキドキさせてくれるところだ。
更に凄いのは、ドキドキさせながらも、サラッとしているという点だ。

「エロチズム」に分類されても、「いやらしく」にはならない。

これは秀樹が、スタイリッシュな外見に加え、表情や性格に可愛らしさを備えているからこそだろう。
また、歌い上げの爽やかさ等、歌唱的にも際どくならないのが秀樹なのだろう。

ハ・ウ・ス・ポテトチップス♫の歌い上げ  @(//_//)@ よね〜♩

歌い上げ

秀樹の強みは、強靭なビブラートを効かせた魅力的な歌い上げができる点である。

【サビ】← 結構シンバル打たれまくりますけれどね、秀樹の歌い上げは、そんなものではびくともしませんよ
あーいーは　ひーとのまーえを　なーがれーて行くー川だよー
思いなーやむまーえに　はーだかーになり　跳ぶのーさー
かーわのなーがれはー　激しくとーおいけーれどもー
抱きたいきーみーが　いーるーかーらー　で徐々に上げて行って

跳べるのぉーさぁぁぁー
で、ビブラート & 歌い上げ。

盛り上げるべきところに、歌い上げとビブラートとがしっかりとはまり、思いっきり聞かせてくる。

秀樹は今まで歌詞的に地上戦で来ていたが、
人は転機を迎えると、不思議に川（河）を歌うのだな … とも感じた。

美空ひばりの『川の流れのように』は、人生からの引き際という転機を川に託した典型的な例か。

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余裕

さて、秀樹は変わったか？というと、やはり変わらない。

心からの全力歌唱
ダイナミックなアクションも健在。
何よりセクシーだ。← 相変わらず〜

ただ、ある意味で大人の余裕が出たと感じる。
秀樹が「恥ずかしかった」と語った歌詞などは、まさに大人の余裕がなさしめた女性へのアプローチを歌詞で表したといえる。

青年期の追い詰められたヒリッとする絶唱から、余裕を備えた男性の豊かな歌い上げへと移行した、というべきか。

そうしてその歌い上げには以降、憂いや哀しみや喜びといった様々な感情が付与されることとなる。

秀樹は秀樹のままで、基本イメージはそのままに、うまく大人の歌唱路線に乗った、と感じた。@(//_//)@ ← ガキンチョ達にとっての秀樹は、いつでも、見てはいけない位のセクシー♡な存在〜 ← 秀樹伝説♡

@(*’ω’*)@ それでは行きましょう。
語りも歌も、秀樹の声が可愛い〜
西城秀樹「君よ抱かれて熱くなれ」です。どうぞっ！

@(>_<)@ なな猿コショコショ話 … 秀樹が痩せ過ぎている件💦